『こねなくても、パンができた!』
藤田千秋本人による本の解説ページです。
『こねなくても、パンができた!』藤田千秋著:主婦と生活社 2008/7 | |
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撮影 : 安彦幸枝さん ブックデザイン : 後藤美奈子さん(MARTY inc.) スタイリング : 大畑純子さん 取材 : 久保木薫さん 編集 : 山村奈央子さん 調理アシスタント : 坂口もと子さん 竹本葉子さん 校閲 : 滄流社 |
Chiaki | |
おいしいパンはいっしょうけんめいこねるのがお約束・・・って誰もが思っているはずだし、もちろん間違いではありません。 でも・・・こねずにおいしいパンができたら、おうちでのパン作りがもっともっと広がるはず。 リュスティックをはじめとしておいしいフランスパンはあまりこねないのですから・・・ そう思って何度も何度も(100回くらいは)試作を繰り返しました。 でも、こねない分、ちょっとだけ余計に時間をかけて下さい。 本では大きく2つの方法をご紹介しています。 A:イースト少なめで時間をかけるパン(主に食事パンなど)。 行程は (材料を混ぜる)→1時間半発酵→(混ぜる)→1時間発酵→(成形)40〜50分仕上げ発酵→(焼く) B:イースト多めで短時間発酵のパン(比較的リッチな配合のおやつパンなど)。 行程は (材料を混ぜる)→1時間発酵→(成形)40〜50分仕上げ発酵→(焼く) こう見ると(特にAのタイプは)手がかかるように思われるかもしれませんが、作業としてはゴムべらでひと混ぜするだけです。 1回に使う粉の分量は150g。天板1枚で焼き上げられる量です。(ここもポイント) 小麦粉は前回同様、手に入りやすい<日清カメリヤ>を使いましたが、私としては国産の<キタノカオリ>がおすすめ! シンプルな配合ほど、粉のおいしさが味わえます。 ・・・慣れてきたら、イーストをもっと減らして前日の夜、まぜまぜ・・・冷蔵庫で お休みさせて翌日焼く方法もありますよ。 今回の本 もとはと言えば、昨年出版の「藤田千秋のおいしいパン教室」の中の<ふんわりフォカッチャ>からはじまったのです。 (これもこねずに混ぜるだけの方法・・・ただ、この時にはまだ「なるべくしっかり混ぜなきゃ」という考えでした。)こちらはAのタイプ。 そして、実は2002年に出版した<雑穀と豆のパン>の中でご紹介した<オレンジの香りの白いんげんパン>も混ぜるだけだったんです。こっちはリッチな配合のBのタイプです。 年配の方、ご病気の方などパンをこねる力のない方にも、焼きたてのパンのおいしさを味わっていただければなによりです。 〜私自身、2年前の病気の後遺症で以前と同じようにはパンをこねられなくなった時に、この方法の良さを実感しました。 少しでもたくさんの方に「焼きたてのパンの幸せ」が届きますように! ***お仕事している方のために夜混ぜて翌日おいしいパンを焼く方法の説明、追加しました。*** おまけ〜 イーストの量が少ないので、冷蔵庫発酵でもいけます。 たとえばお勤めしている方なら・・・ イーストの量が小さじ1/2のパンはどれでも以下の方法でできます。 1.夜(好きな時間)混ぜてすぐに冷蔵庫に。 2.朝起きてすぐに冷蔵庫から出す。 3.出かけるまでの時間(たぶん1時間くらい?)室温におく。 4.ひと混ぜしてガスを抜き、再び冷蔵庫に入れてから出勤。 5.夜、帰ったら冷蔵庫から出して室温(25度くらい)に1時間半(夏場)〜2時間(春.秋)おく。 6.ボールから出して成形(または型入れ) 7.普通に35度くらいで二次発酵。 8.焼く。 *上記は春〜秋の季節の場合です。 冬だと冷蔵庫におく時間などはいっしょですが、室温におく時間は全体的に1.2〜1.5倍くらい長めにおくか、30度くらいのところを見つけて春.秋の場合くらいおいて下さい。 *4で一混ぜしたあと、冷蔵庫に入れずに30度くらいのところに2時間ほどおいて成形→二次発酵→焼くでも大丈夫です。そうするとお昼にはおいしいパンが食べられますね。 なんだかおうちに帰るのが楽しみ・・・と、思っていただけたら 「しめしめ・・・」です。 |