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『はじめての手作りパン』

 藤田千秋本人による本の解説ページです。

はじめての手作りパン 『はじめての手作りパン』 藤田千秋著:主婦と生活社 2011/7
・・・・・・・・    ・・・・・・・・ 撮影      : 寺岡みゆきさん
          竹内章雄さん
          安彦幸枝さん
デザイン    : 増井かおるさん・大橋芳美さん(Sankakusha)
スタイリング  : 鈴木亜希子さん
          大畑純子さん
編集・構成   : 草柳麻子さん
          青木英衣子さん・深山里映さん(主婦と生活社)
調理アシスタント: 牛島美智子さん・大聖寺真理子さん
          高谷華子さん・竹本葉子さん
          坂口もと子さん
イラスト    : 藤田千秋
Chiaki 
cooking1年生シリーズの2冊目
2007年に出た「藤田千秋のおいしいパン教室」
2008年に出た「こねなくても、パンができた!」の
2冊の抜粋に新たに撮ったレシピを加えて1冊に
なった、(たぶんお得な)1冊です。
あくまでも初心者さんが対象ですから、出来る限り
ていねいに(でも難しくならないよう)
考えて作りました。

「藤田千秋のおいしいパン教室」も含め、通常は1度に
使う粉は300g。
作り易いのですが、難点はどうしても天板1枚では。
焼ききれず天板2枚になってしまうこと。
(食パン等はのぞく)
そうするとオーブンで1度に焼き切れないときには、
どうしても時間差をつけるため、
工夫しなくてはなりません。

慣れればなんてことはありませんが、
初心者さんにとって
時間差をつけるのは難しいですよね。
なので今回は基本的に1回に使う粉は150gです。
(食パンは除きますが)
こねるのもラクだし、丸めたりの作業中に生地を乾燥
させてしまう・・・なんて心配も減ります。
(もちろん慣れたら倍量で作ってみてください。)

ですから「藤田千秋のおいしいパン教室」のレシピも
分量を半量に見直しています。
(「こねなくても、パンができた!は、もともと粉150g)



今回、つくり直して実感したのは
「粉の吸水量がどんどん増えていること」
たった4年くらいの間にも「日清カメリヤ」の吸水量が増えていました。
粉量たった150gくらいでこうですから大量に仕込むお店などでは、
さぞ調整が大変なのでしょうね。

とにかく少し前の本を見てパンを作るときには
レシピよりも水分を増やす可能性が高いと思ってください。
(と言ってもどの粉をつかっているか明記してあることが 必須ですが。)

粉によって吸水量が違うのに、使った粉を明記せずに。
たとえば粉300gに水205gとか書いてあっても意味ないわけで・・・。
それで私も数年前から粉は日本全国どこでも手に
入りやすい日清カメリヤを使って本の中にも明記。
するようにしました。

そんなわけで今回も(すでに既刊2冊でご紹介済のもの含め) すべて試作しなおし、
水分量も調整してレシピをご紹介しています。

あと「こねないパン」はやっぱりラクラクでおすすめ! この本ではじめて知っていただいた方もぜひお試しいただけるとうれしい!。
(「こねないパン」の紹介はコチラでも)

最後にこの手の「基本のパン」シリーズは出版社が既刊
のものから再編集することも多く、場合によっては複数
の著者が書いている場合があります。
そうするとパンによって決まりごとが違っていたり、
初心者の方は迷ってしまうのでは?と思うのです。

なので、初心者の方は本の著者がひとりである本を
選ぶことをオススメいたします。